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2020年9月19日

「袋有料です」

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すれ違う「袋有料です」のやりとり

こんにちは。風呂敷系女子の田中啓子です。

最近、どこに行っても、

「袋有料です」

って、言われますよね。

言わないといけないのはわかります。値段が加算されるのをよく思わないひともいるでしょう。

私は、自前の風呂敷を使うこともあれば、有料でもビニール袋をつけてもらうこともありますが、この言い方で聞かれるときにいつも思うのは、

『袋なしで手持ちで持ち帰る』選択肢を優先的に提示されているように聞こえてしまうな」

ということです。

明らかに袋がないと持ち帰れないというような分量でも、

「ビニール袋をつけないほうが正しい」

のが前提であるという感じの選択の圧があるように聞こえてしまう。

もちろん、そんな悪意がないことはよくわかっているし、
文字通り、袋が有料、という意味でしかないというのは、わかっているけれど。

植物性の、環境にやさしいポリ袋に替える取り組みなどをされている例もあるのを知っているので、
もうちょっと店員さんもお客さんもスッキリする感じになるといいなあ、と思うところです。

ウェブでもある「見えない選択の圧」や「意識していない選択肢」

ウェブでも、選択肢を提示する側が想定していないところで、
「見えない選択の圧」

「意識していない選択肢」
を提示してしまいがちというのが、受け取る側からみたときに見えたりします。

たとえば、性別の入力欄。

最近は、男性/女性のほかに、その他、というのが選べたりする例もみるようになってきましたが、男性と女性の二択だったり、男性/女性のほかに、回答しない、という選択肢になっていたりすることもあります。

「男性向けカタログと女性向けカタログと総合カタログがあるなかで、お客様に合ったものを送りたい」
など、そういう目的がある場合もあるので、
一概に「性別を入力させるなんて遅れている」などというつもりは一切ありません。

ただ、私は、特に小物は男性向け商品のほうが好きだったりするので、男性向けカタログや、総合カタログが欲しいことがあります。

異性へのプレゼント購入で会員登録する場合も、異性向けのカタログが欲しいかもしれない。

もちろん、自分の性別に違和感のある方も回答したくないでしょう。
「その他」や「選択しない」の欄は、用意されていても、選ぶべきではないものであるかのように見えてしまいがち。

そういうことがあるので、質問するほうが「いい情報、よりお客様に合った情報をお伝えしたい」と思って善意で聞いている質問が、
実はニーズと異なる選択をさせていたり、あまり望まない受け取られ方をしたりします。

本人の性別への意識を聞きたいわけでも、身体的な性別が聞きたいわけでもなく、
「どんな情報が必要ですか?」ということが聞きたかっただけのはずなのに、
逆効果になったり、何か答えたくない方向に圧がかかっているように見えたり。
善意が悪く取られてしまうと、お互いにあまりハッピーではありません。

本人の性別の入力欄ではなく、
「どの種類の商品情報が欲しいですか?」
という選択肢にすれば、
質問するほうも、回答するほうも、ハッピーになれたりするかもしれません。

まあ、商品情報の送付などで活用しないなら、性別の情報自体を扱わないほうがいい場合もあります。

(ところで、豆知識ですが、タイでは性別の種類が覚えきれないほどあるらしいですよ。)

「袋もお願いします」

冒頭の「袋有料です」については、店員さんも、あまり言いたくなさそうだなー、と思うことが多かったので、
私は、最近は、店員さんに渡すタイミングで、
「袋もお願いします」や「袋は大丈夫です」と先に伝えています。

先に伝えるの、けっこうオススメ。
試してみてくださいね!